ChangeきゃすてぃんぐKanon2-プロローグ


言わずと知れた(苦笑)例のコメディ
二周目、行きます!

では、どうぞ
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ChangeきゃすてぃんぐKanon2-プロローグ
 

雪が降っていた。
重く曇った空から、真っ白な雪がゆらゆらと舞い降りていた。
冷たく澄んだ空気に、湿った木のベンチ。
俺は駅から外に出て、そんなベンチにを眺めながら、もう一度ため息をついた。
屋根の上が雪で覆われた駅の出入口は、今もまばらに人を吐き出している。
白いため息をつきながら、駅前の広場に設置された街頭の時計を見ると、時刻は3時。
まだまだ昼間だが、分厚い雲に覆われてその向こうの太陽は見えない。
…て、おい、これは…

「あはははーっ、遅くなりましたー」

オレは顔を上げた。
そこには…

「…あはははーっ、今、何時ですかー?」

オレは腕時計を見た。
時間が見たかったわけじゃない。
オレが見たかったのは…
 

1月 6日 水曜日
 

目の前に、白い画面に雪の結晶をバックに、そんな字が見えた。
…ちょっと待って…

オレは目を閉じた。
きっと
きっとオレはえいえんに行けるに違いないと
そう確信しながら
オレは
目を
 

「あははははーっ、ほんのちょっと遅れちゃいましたね。」
 

…オレは行けない。
えいえんにはいけないのだ。
どんなにそれを願っても
それができっこないことは
オレには分かってしまった。
なぜなら…

オレは祐一であって浩平ではないし、
ましてこれはKanonであってONEではないからだ。

…て、最初から分かってることじゃん…
もういいっす(涙)
何度でもやります!
でも、今度こそ、オレはこの世界から逃れて、1月13日以降に行くぞ!

オレはそう、心に誓った。
だから…

「…ちょっと、じゃないと思うけど…」
「あははははーっ、名雪は細かい人は嫌いですー」

オレはため息をついた。

「…寒いんですけど…」
「大丈夫です!この寒さでは、きっと凍死者は全国で100人単位しか出てないはずですからーっ」

無茶苦茶明るい声と、そぐわぬ内容。
オレは頭痛を感じつつ、

「…もういいです。」
「そうですかー、残念ですねー」

…何が残念なんだよ…

「あ、でも、お詫びにこれ、あげますねー」

少女がポケットから出した缶。
オレはそれを受け取りながら

「缶紅茶ですけどー」
「…それも、Coldですよね。」
「あははははーっ、冬はColdに限りますー」

もう忘れていたとばかり思っていた、子供の頃に見た雪の景色を重ね合わせながら…

「そういえば、名雪の名前、覚えてますかー」

…もう言ってるじゃないか、佐祐理さん…じゃない、ここじゃあ名雪なのか…
それでも、オレは一応、

「…佐祐理さん?」
「いいえー、ここでは名雪ですー」

雪の中で…。
雪に彩られた街の中で…。
7年間の歳月が…
そして、ついこの間までの7日間もが全然変わってしまったことを知りつつ…

「じゃあ、行きましょうか、一弥」
「…祐一です…」
「あははははーっ、細かい人は嫌いですー」

7年ぶりの街で、
7年ぶりの雪に囲まれて、
オレは…自分が、また違う世界に足を踏み入れてしまったことを…
…もう知ってるってば(涙)

<to be continued>

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…筆者です。
「仕切り屋・美汐です。」
…というわけで、2周目もわたしが書きます(苦笑)
「懲りないですね…」
…でも、本編は本掲示板が復活してからです。今後のLOTHの動向を報告のためにプロローグのみ投稿です。仮掲示板の間は、M.Y.S.C.とChangeは投稿の予定でーす。あと、真琴とあゆのほのぼのは確実に投稿です。栞は多分、シリアス一本だけの予定。舞&佐祐理さんは未定。あと、仮掲示板用に仮シリーズを立ちあげる可能性も…他のシリーズは、LOTH's SSリストでのみ連載の可能性もありますけど…あはははは
「…本気ですか?」
…未定、未定。んじゃ、近々のChange本編にてお会いしましょう!
「…どこに投稿しますか。連続用?」
…うーむ、どうしようかな… inserted by FC2 system