………町の外れに無気味に立つ洋館………
…そこには、夜な夜な幽霊たちが現れて、近づく者を恐怖と惨劇へと誘うという…
今、その噂に敢然と立ち向かう、一人の少女の姿があった!!
「というわけで、真琴。お前、隊長決定。」
「なんでよぅ!」
「…だって、お前、狐だもん。」
「それがどんな繋がりが…」
「幽霊と狐、ファンタジー繋がり。」
「……あぅ…」
隊長の求めに応じ、町の至る所から集う最強の隊員たち!!
「もしもし。天野ですが。」
「…なあ、アマノッチ」
「…これ以上、わたしを巻き込まないでくださいっ」
プーップーップーッ
「というわけで、行ってくれるよな、北川?」
「何で俺が?行かないよ。」
「そうか。残念だな。香里のたっての希望だったんだが…それじゃあ仕方がない」
「行きます。」
「…お姉ちゃん、行かないって言ってたはずです。」
「いいんだ、北川だから、何とかなる。」
「名雪っ、行ってくれるよなっ」
「えー、嫌だよ。」
「…そうか。仕方がない。幽霊の中には、猫またも…」
「いくっ!いくよぅ…ねこー…ねこさん…」
「……(お前が猫まただっ)…」
「……いや。」
「そんなこと言うなよ、舞。じゃ、じゃあこうしよう。お前としりとりをして、俺が勝ったら行くってのは。」
「……いい。」
「よし、わかった。じゃあ、先攻、お前ね。」
「……きりんさん。」
「………」
「あははははーっ、舞ったら、弱すぎますね。じゃあ、わたしが代わりにやりましょうか。」
「……お願い。」
「わかりました。任せておいてくださいね。」
「……じゃあ、佐祐理さん、先攻で。」
「はい!行きますよ〜………」
「………」
「………」
「………」
「………」
「………」
「……あははははーっ、何も思いつきませんでしたー。佐祐理はただのバカな女の子ですからー。」
「……行く。」
「……(ほんとにバカ?)」
準備万端整えて突入した探検隊の前に、次々と襲いかかる恐怖、スリル、サスペンス、そしてアクション!!
「ば、バカな。人数が一人増えてるぞ!」
「…『11人いる』?」
「誰も知らないって、そんなの。座敷わらしだっ!みんな、知らない奴はいないかっ!」「……この人、誰だっけ?」
「……ひどいっす、水瀬さん。斎藤っす。」
「あゆ!危ない!そこから飛び降りろっ!」
「えっ?で、でも…」
「大丈夫だっ!俺が受け止めてやるっ!」
「…う、うん!」
ぽーん…
「…おっと」
どさっ
「………」
「………」
「……変だな。羽があるから飛べると思ったが。」
むくっ
「…祐一くん!よけるなんてひどいよっ!ギャグSSじゃなきゃ、死んでるところだったじゃないかっ!」
「ギャグだと思って甘えるんじゃないっ!真琴を考えてみろ、食われないだけマシだと思えっ!」
「…うぐぅ」
「あぅー」
「うわっ!」
「北川っ、どうした!」
「……ううっ…俺はもうだめだ…香里、俺のことはいいから、お前だけは先に…」
「さっさと行きましょ、栞」
どかっ
「……ううっ」
「…(お前、哀れだよ…北川…)」
ごろごろごろごろ
「うわっ、大きな玉がっ!つぶされるっ!」
「…任せて。ざっ………せいっ!」
ばこっ
「……安心して。峰打ちだから。」
「ちゃんと切れっ!」
ざざー
「うわっ、水がっ!みんな、溺れる!」
「…任せて。ざっ………せいっ!」
ばこっ
「…またつまらぬ物を切ってしまった…」
「……(ぶくぶくぶく)」
そして、探検隊が最後に見たものはっ!!!
「ふっふっふ、とうとうここまでやって来たな。ほめてやろう。」
「なによっ!あんた、誰なのよっ!!」
「ふっふっふ、それは……祐一……会いたかったよ……」
「……はっ!か、かすかに覚えがある……お前は、お前は確か……」
「………祐一。あんた、過去のこと忘れすぎ。」
撮影快調!!乞うご期待!!!
<not to be continued>
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…筆者です。
「仕切り屋・美汐です。」
……冗談です。
「というか…これは本編を書くんですか?」
…書くわけないだろ。これは2度没になったSSで、もったいないから考えたネタを使っただけ。
「どう没になったんです?」
…最初は、真琴ユーモアSSとして、幼稚園児を率いて真琴がものみの丘に現れるという幽霊を退治に行く話だった。でも、考えたら幼稚園児を夜中にそんなとこへ行かせるというのが無理過ぎるのと、幼稚園児のオリキャラにネタを頼らなきゃならなすぎで没。
次に同様の設定で、Kanonキャラオールキャストでやるっての考えたけど…他の人の学校モノとネタかぶりすぎで却下。これはその残骸。
「…いつもこんなバカなのを考えているんですか?」
…いや…ギャグのセンスもないってのが本当の意味での没の理由
「……たまってるシリーズを書いてください。」
…はい。