『あなたを待つ間に』について


ONEのSSを書く日が来るとは、実はわたしは思っていませんでした。
ONEのシナリオに関しては、補完だなんだという必要性を全く感じていなかったわたしは、
だからONEでSSを書こうと思うはずがない、そんな風に思っていたのです。
だから、Kanonであれだけの数のSSを書きながら、ONEは純粋にキャラとシナリオを楽しんでいたのですが…

何かで見た同人誌紹介で、浩平がえいえんに去った後、茜がみさき先輩と雨の中、出会うところから始まる…
そんな同人漫画があることは、しばらく前から知っていました。
もちろん、コミケ系には言ったことのないわたしのこと、その同人誌の内容は実際には知りません。
でも、ああ…そういう話もありかな、なんて、確かにその時、思いました。
思いはしましたが…やっぱり自分がそんな話を書くことはないと思っていました。

ところがある日、なぜかわたしはONEのSSを書き始めて。
もちろん、書けるのは…浩平のえいえんへ行っている時のことか、あるいはエンド後の後日談。
まあ、そんな感じで、単発のような、『待ち人シリーズ』と呼べるような話を書き始めまして…
澪で、詰まりました。

ONEって、一人称が不明なキャラが多いんですよね。澪しかり、繭しかり…
まあ、繭はごまかしましたが、澪はどうもしっくりいくモノローグが書けそうもなく…

その時、ふとわたしの頭に、上記同人誌の話が思い浮かびました。
わたしがそんな出会いを書くとしたら?
澪と…誰かの出会いを…

…もちろん、その時、やっぱり属性一番の茜が浮かんだのは言うまでもありません。
茜はONEで一番の属性であるだけでなく、わたしがKanonで愛する美汐が、その延長のような…
だから、美汐と真琴でわたしがほのぼのを書いているように、茜と…澪でほのぼのとした、
茜をほのぼのとした気持ちへと、そして、ゆっくりと浩平を待とうって、そう思えるようになる風景を…
書きたいと思いました。書ける気がしました。

そうして、この物語は始まりました。
内容に関しては…終わった時に語りましょう。
とりあえず、どうしてわたしがONEでこんな連載を書き始めたのか…そう、これはそんな話です。 inserted by FC2 system