『或る夏の日…』について


90000HIT記念連作と称して書いたこの連作ですが…
実はもとはと言えば、黒斗さん贈呈用の『ラプンツェル、その髪を下ろせ』だけがもともと書く予定だったものです。
これ書こうとプロット考えていた時、90000HITが来まして…
で、思いついたんです。
そうだ、同じ感じで久々、連作しようかな〜〜〜

…むちゃくちゃ、安易だし(苦笑)

ということで書くことにしたこの連作…
テーマは…『三題噺』(爆)
『キャラクター』『童話』『夏らしい風景』という三つをお題にして、他愛のないほのぼのを書こう…
ただそれだけ考えて、だから別にそれ以外、趣向もテクニックも凝らさずに、久々にさらっと書きました。

…でも、あゆは考えつかなかった(涙)
いや、『夏らしい風景』は考えつきはしたのですが…モチーフとなる童話が見当たらず…
ということで、あゆは『夢の降り積もる街で』の方にそのシーンを書こうかなと思っています。

『最後の花火が消えるまで』
モチーフは、例によってシンデレラ。わたしの中では栞=シンデレラというのは既に固定観念化してますね…
もう見ることもないと思った夏。切ることはないと思った浴衣。栞にとっては、見上げる花火は一体、どう見えるのでしょうね。
そして、そんなシンデレラの門限は…最後の花火が消えるまで。
下駄の鼻緒を直して、キザにもガラスの靴に見立てる祐一…こんな祐一は、栞が相手の時だけですね。
『12時過ぎのシンデレラ』で、馬車から降りる栞に手を差し出したように…
だから、この話は『12時過ぎの虹の果て』シリーズに入れてもおかしくない話です。
…まあ、あのシリーズは終了したので、この連作で書いたんですけど(笑)

『眠り姫に目覚めのキスを』
モチーフは、眠り姫。
でも、眠り姫というと、普通は名雪、せいぜいであゆを考えると思うんですが…
わたしがいつも考えてしまう、舞の無駄に思える10年。
その間、小学校、中学校、そして高校という頃を自分を狩るためだけに費やして、少女らしいことをしてこなかった舞…
それは眠ったままで長い時を過ごしてしまった眠り姫のよう。
だから、蛍が飛ぶ光景を見ても、『きれい』の一言も思い浮かばない…
そんな眠り姫を目覚めさせるのは、祐一の温かい愛…そして、キス…
…なんて、わたしもちょっとキザかな(苦笑)

『瞳に波が揺れるから』
これは結構苦労した話です。
最初から人魚姫がモチーフ、というのは決まってまして…まあ、わたしの真琴ですから(苦笑)
それで、声を失くすってことで、夏風邪…でも、それは前に風物詩でやったし。
夕立で濡れた髪…波に濡れる人魚姫…っていうのも考えたんですけど、これまた風物詩で…
…って、考えてみたら夏のシーンは真琴でほぼやっちゃってるんですね、わたし(苦笑)
で、最後は開き直って、人魚姫だから海。
でも、服のまま海に入っちゃうところが真琴かな…って感じで。
声を失くして、王子様に思い出してもらえなかった人魚姫…思い出のない真琴…祐一との思い出を持っている名雪たち…
何か、そんな感じで…以前の『Tomorrow never knows』と同じような主題…でも、もうちょっと軽く、優しいシーンを書いてみたつもりです。
…ていうか、同じ主題で同じような話、書く奴が悪いっすね…

『ラプンツェル、その髪を下ろせ』
黒斗さまに捧げるために書いたこの話、モチーフはもちろん、ラプンツェル。
…とはいえ、実はラプンツェルってわたしも詳しく覚えていなくって…WEBで探して粗筋を見つけて読んでたりして(苦笑)
多分、読んでいる方も多くが詳しくは知らないだろうと思い、その粗筋のそのまたダイジェストをSSの中に書き込みました。
で、そんな説明部分をちゃんとSSらしく見せるために、本文の方を考えて…って、それって本末転倒ってやつでは(爆)
まあ…ともかく、名雪といえば、寝る…というのは舞で使った眠り姫なのでそれはパスして…
次にわたしが思い出す、よく使うのは…長い黒髪。
なんか、三つ編みにしていた7年前から切ってなさそうなあの髪に、実は名雪は願を掛けたりしてたんじゃないだろうか…
って、よくそういうSSをわたし、書いてますよね(苦笑)
まあ…今回のその系統で、でもその長い髪…ラプンツェルの髪…不幸な、でも最後には幸せになるラプンツェル。
双子っていう設定まで使おうと思ったのは、もちろん粗筋を書いていたから、使い切らないとまずいと思って(核爆)
……そんな適当なSS、人様に捧げて…いいんだろうか?
って、捧げてしまいましたけど…気を悪くしてないだろうか…心配です(汗) inserted by FC2 system