舞SS。30秒SSです。
--------------------------------------
夜中の月・昼間の月
なあ、舞
オレは芝生に寝転んで
舞を横に感じながら
目をつぶって聞いてみる
お前はオレじゃなくて
お前を愛してくれる奴と
オレの他に愛せる奴と
出会った方がよかったんじゃないか
そしたらあんな無駄な時を
夜中に月の光を受けて
自分と戦う悲しい時を
長く悲しい10年を
送らずにすんだんじゃないだろうか
幸せだったんじゃないだろうか
舞はちょっと黙っていた
だけど、それからこう言った
わたしはあなたと出会ったから
それ以外のわたしはいないから
あなたと出会わなかったわたしなんて
そんなものはいないから
だからわたしは
そして黙った
だけど
目を開けたオレの目の前に
微笑む舞の顔が見えた
空に昼間の月が見えた
<END>
-----
…筆者です。
「仕切り屋・美汐です」
…これ、実体験がちょっと入ってます。ある意味で、だけど。
「…舞さん、前向きですね」
…それがオレの舞なんだよな…