Eine Kleine Naght Musik 3 -if - メモ


罪もない一弥と舞が死に、罪を犯した佐祐理が生き残っている。
それがこの世のルールだというのか?そんなルールがあっていいのか?
そう言う佐祐理に、祐一はそれはルールじゃないと言う。
大事なのは佐祐理さん…目の前にいる佐祐理さんなんだと。それに、佐祐理さんが悪いというなら、オレも悪いはずだ…
舞を苦しめたのはオレだから。
舞がなぜここで戦っていたのか…相手は何だったのか。それを佐祐理に語る。
佐祐理、動揺する。祐一、帰ろうという。佐祐理の目に迷い…
その瞬間、祐一の後ろから例の音。佐祐理、目を落とした次の瞬間、
「……どいて、祐一。」「佐祐理さん!」「…これで、終わりにする!」
走り出し、祐一の横を駆け抜けていく佐祐理。止めようとして失敗し、追いかける祐一…しかし、もう遅い。
佐祐理は軒を振り上げて「魔物」に立ち向かう。しかし、むろん弾き飛ばされ、吹き飛ばされ、例の踊り場から1階まで階下へ落とされる。
あわてて降りる祐一、佐祐理を助け起こす。目を明けるが、血を吐く佐祐理。
「…これで、やっと…」ささやくように言う佐祐理、そして目を閉じる。まだ息がある、今のうち…祐一は佐祐理を抱えてその場を去ろうとするが、
そこへ近寄ってくる気配…足音。
そこに現れたのは、まい。しかし、その顔は微笑をたたえ、その瞳には狂気が宿る。
まいは祐一に佐祐理をそこにおけという。拒む祐一に、まいは笑う。
「何を言っているの?これですべて佐祐理の望み通りになるのに」「…何がだよ」「言ったじゃない。佐祐理が、それがルールだって。」
舞は死に…まいには戻るところがない。佐祐理は死を望み…狩られ続けたまいは、そんな舞の勝手な自殺の巻き添えで死ぬのは
ゴメンだと言う。
「だから、佐祐理を…その体をもらうの。佐祐理は死んで…その体はわたしのもの。舞はもう死んでいる…
それに、あいつの体なんて欲しくない。わたしが欲しいのは、その体…」
くすくす笑うまい。祐一、まいの瞳を見つめる。かつて知っていた無垢な少女…その瞳に揺らめく恐怖、怒り、そして…狂気。
祐一は佐祐理を抱えて走る。追うまい。吹き飛ばされながらも、玄関に近づく祐一。窓の外、警察のパトカーの赤い光。人々の声。
もうすぐ、あとすこしで…その時、目を開けた佐祐理に祐一は生きるんだと言う…そんなルールなんかないんだと。
オレは信じてる…舞のために、一弥くんのために、生きようと…佐祐理は血に染まった祐一の顔を見つめ、わずかに頷いたように…
次の瞬間、吹き飛ばされた祐一は壁にたたきつけられ、佐祐理を取り落として気を失う。人々が近づいてくる声を聞きながら…

病院。目を開けた祐一は、ついていた名雪に佐祐理さんのことを聞く。佐祐理さんは…やはり病院にいるが、命に別状はない。
でも…舞は既に…
祐一、名雪が止めるのを聞かずに起きあがり、佐祐理さんのベッドへ。眠っている佐祐理さんの顔に安堵するが、あの時のことを
忘れたわけではない。体は佐祐理さんだ…でも、この人は本当は?
その時、佐祐理さんの目が明く。「…ここは?」「…佐祐理さん…」祐一、声をかける。ゆっくりと祐一を見る佐祐理。
「…祐一さん?」「…はい。」「…わたし、助かったのね…」「………」
ほっとした祐一。しかし、ぎくっとする。わたし…?佐祐理さんが自分のことを…いや、それはすべてが吹っ切れたから…しかし…
呆然と見つめる祐一の前、佐祐理さんは微笑みながら目を閉じる。微笑みながら…

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