ギンノイト キンノイト


佐祐理さんSS。シリアスです…ただのぽえみ〜かも…クスクス

では、どうぞ

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ギンノイト キンノイト
 

手を伸ばしても
どんなに手を伸ばしても
掌からこぼれていく
この腕を伝っていく

銀の糸たち
 

    一弥
    あなたの声が聞こえます
    佐祐理には聞こえます
 

降り注ぐ銀の糸
舞い落ちて
舞い散って
あたりを銀に織り上げる

銀の糸たち
 

    一弥
    佐祐理の声はなぜ
    あなたに届かないのでしょう
 

銀の糸をたぐり
銀の糸を寄せて
冷たい銀の光
冷たい銀の感触

叩きつけるように
あたりを織り上げていく

銀の糸たち
 

    一弥
    この銀の糸
    暗い空の彼方
    あなたの持つ金の糸
    きっと結びつけて
 

冷たい銀の糸
佐祐理を縛り付けるように
頭上より降り注ぐ
この冷たい銀の糸

たぐり寄せることが
もしも佐祐理にできたなら
あなたに届くのでしょうか

一弥
あなたに届くのですか

この手首の糸は
佐祐理の腕を伝い
流れ落ちてしまって
あなたに届かなかったから

この銀の糸ならば
この暗い雲の果て
明るい金の糸の中
あなたの糸に繋がると

きっと
きっと繋がると
 

    一弥
    あなたの声が
    この糸を伝い
    銀の糸を伝い
    金の糸を伝い

    きっとあなたに届くなら
    必ず佐祐理はこの糸を
    この銀の糸を
    あなたの糸に繋ぎます
    金の糸に繋ぎます
 

銀の糸を繋いで
銀の糸を辿って
あなたに佐祐理の声が
もしも届いたならば
その時は

一弥
あなたの声を

一弥
あなたの姿を

この酷い姉に
あなたは見せてくれるでしょうか
あなたを殺したこの姉に
あなたは見せてくれますか?

この銀の糸を
冷たい銀の糸を
もしもあなたの糸
金の糸に繋いだら

ねえ
一弥

<END>

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…筆者です。
「仕切り屋・美汐です。」
…クスクス…これはある方にある作品を書いてくれっていう、ぷれっしゃあ。ただ、それだけ。
「…何ですか、それは。」
…佐祐理さんで…雨の中…悲しみ。このキーワードで即興で書いただけだから。このキーワードで、多分、本人には分かるでしょう(笑)だから、深い意味なんて、例によってぜんぜんないです。
「あなたの書くものに、意味なんて最初からあると思ってません。」
…あぅー…そこまで言い切られると悲しいけど…あはは。 inserted by FC2 system