祈り
 

Forbidden lover番外編「祈り」です。
エピローグの前に読んでいただきたいです。
 
 
 
 
 

        『祈り』
 
 
 
 

ずっと、ずっと遠く、祈りは高く――
 
 
 

 色を失った日々
 無感動な毎日
 

 時は、駆け足に過ぎていく
 まわりの風景も、人たちも、全てが変わっていくのに
 

 
 ずっと、ずっと遠く――
 私は、投げかける
 ずっと、ずっと高く――
 この、祈りを
 
 

 誰に?
 何に?
 

 私は祈るの?
 

 神に?
 私から全てを奪い去った存在に?
 
 

 引き裂かれた心

 殻を作り、かろうじて守った心

 殻は、何も通さない

 外からの暖かな思いも

 中から芽生えた「何か」も
 
 

 絶望だけを引き連れて
 私は日常の中を流れる
 

 私は、光と出会う
 

 打ち込まれた楔
 

 揺るぎ始める殻
 

 強さと、明るさと
 

 そして、光
 
 

 ずっと、ずっと遠く祈りは高く――
 

 生まれた「何か」が溢れ出す
 

 私は、祈る
 
 

 ずっと、ずっと遠く――
 
 

 とっくに枯れ果てていたと思っていた涙が、
 
 

 祈りは高く――
 
 
 

 頬を伝って流れ落ちた
 
 
 
 
 

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  こんにちは、番外編です。
  なんだかなあ、という感じですが。
  祐一がやってきたころから真琴が消えるまで、というイメージです。
  もっとうまく書けないもんですかねえ。
  もとになった(というかそのまま引用してる)歌もあるし……
  まったくの「無」からこういうものを書きたいですけどねえ。
  それでは次回、エピローグで。
  しーゆー(お約束)
 

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