SINCExxxx

 

 
 
 
 
 

いつから
僕はこの『夢』にいるのだろう・・・

赤い夕日
白い街並
冷たい空気
暖かい君の指

「また、この学校で会おうな」

「うんっ・・・約束、だよ」

いつものように
指切りをした
 

君との「さよなら」の前に
空に近いところから
君を見ていたら

急に世界が
ひっくり返った感覚がして

すべてが

「・・・約束・・・だから」

どんどん

「一緒に・・・切らないと・・・」

遠くなっていって・・・
 

それから、どうなったのだろう・・・
いくら探しても答えが出ない
 

気がつけば、僕はこの場所にいた
 

あのときからずっと、君を待ちつづけて
時が流れて
白く染まった夢の途中で
君を見つけた
 

<After Writing>
タイトルから考えたこの散文詩。
お気に召さなかったら、消しちゃっても構いませんので。

それでは、このHPのますますの発展を願って・・・
2000.10.8   守矢

-----
ささやかなコメント by LOTH

100000hit記念に守矢さんにいただきました。

あゆという少女のことを、今でもわたしは考えています。
あゆはいったい、いつから夢の中にいたのでしょうか?
あの冬の日の事故というのが最も簡単な答え。
でも…

『ボク、この街に住みたかった』というあゆのセリフ…
両親を失くしていたはずなのに、夕方、いったいどこに帰っていたのか…
祐一の記憶の中とはいえ、あのちびあゆの姿は、あまりに幻想的過ぎたり…
…あの7年前の冬の日々には、既にあゆは夢の中にいたのではないか…
わたしはどうしても、そんなことすら考えてしまうのです。

…そんなわたしの思いの出した、一つの答え。それが『夢の降り積もる街で』という話だったりするのですが。
でも、それはKanonではない、わたしだけの思い。
わたしが見せたかった、覚めなくてもいいあゆの夢の顛末…

いや、そんなことはこのSSには関係ないと言えば言えるのですけれど。
ただ…わたしはこの詩を読んで、思い出しました。
わたしがあゆに聞きたかったこと。
あのベンチに座り、ただただ座って待っていた、あゆの気持ちを…
名雪や栞のシナリオで消えていったあゆにとって、その待っていたことの意味は何だったんだって…
それが聞きたくて、幾つかの話を書いて…そして、いまだに書き続けている…
そうだ、それが理由だったんだよなって…思い出させていただきました。
いわば、わたしのあゆへの、最初に感じた悲しさ…そして、愛情を、また思い出させてもらった、そんな気がします。

守矢さん、ありがとうございます。

2000.100.9 LOTH
  inserted by FC2 system