…神様の許可


このSSは真琴SSです。

ほのぼのというか…なんというか(笑)
 

では、どうぞ
 

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「わーーーーー」

風を切って…走る
 

風景が…流れる…
 
 

「すごいすごい!!」
「こらっ後ろで暴れるんじゃないっ!」
 
 

あたし達をやさしく照らす太陽…

辺りに広がる草原…

所々でおじぎしてるひまわり…
 

そんな道を…あたしは祐一と自転車に乗っていた
 
 
 
 
 

………二人乗りで…
 
 
 
 

「ゆういちー!!ほらー!あそこあそこ!」
「わーったから…後ろで叫ぶな…」
 
 
 

「うぅー…ゆういち…嫌い!」

そういって…背中に顔をつける…

…祐一の…鼓動が…聞こえるよ…

あったかい…

あったかいよ…祐一…
 
 
 
 
 
 

「真琴ー!なんだ…またすねてるのか?」
 
 
 
 

…違うよ…
 
 
 
 
 
 
 
 

「ふん…ゆういちなんかっ…ゆういちなんかっ………大好きなんだからっ!!」
 
 
 
 
 
 

おっきな声で…
 
 
 

気持ちが伝わるように…
 
 
 
 
 

「な…何言って…のわっ!!」
「きゃぁ!!」
 
 
 
 
 
 

ごろごろごろごろごろごろごろごろごろごろごろごろ
 
 
 
 
 
 
 
 

「ぐあ…大丈夫か真琴…って」
「あうー…」
 
 
 

見れば…祐一が私を抱きしめて…
 
 
 
 

私は…祐一の上に乗ってる…
 
 
 
 

「真琴…」
「ゆういち…」
 
 
 
 
 
 
 

「真琴…重い…」
 
 
 

ガブッ
 

「あだっ!鼻噛むなこらっ!」

「…ふん!」
 

いくら照れ隠しだって…あたしだって女の子なんだからっ
 
 

「…だいたいなぁ…いきなりお前が後ろで変なこと大声で言うから…」

「へんなことじゃないよーだ!ほんとのことだもん!」
 

「うぐ…いや…まぁ…それは俺もそうだから……じゃなくて!んぐっ!?」
 
 
 

ふふふ…いつものやり取り…いつもの祐一…大好きっ!
 
 
 
 
 
 

唇と唇…
 
 
 
 

瞳と瞳…
 
 
 
 

手と手…
 
 
 
 

みんな祐一とあたし…二人で一つだよね
 
 
 
 

「……ふぅ……落ち着いたか真琴」
「………うん♪」
 
 
 
 

好きな気持ちをうまく隠していくのが『大人』なら…
 
 
 
 

あたしは『大人』じゃなくてもいいから
 
 
 
 

いつまでも膨らんでいくこの気持ち…
 
 
 
 
 

ぜーんぶ祐一に受け止めてもらうんだからっ
 
 
 
 

「しかしまぁ…真琴からキスされるとは思わなかったぞ…」
「あうー…今ごろ恥ずかしくなってきた…」
 
 
 
 
 

だって…
 
 
 
 
 
 
 
 

あたし達…
 
 
 
 
 
 
 
 

愛し合うことを…
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

神様に許された仲なんだからっ!!
 
 
 
 
 
 
 

Fin
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どうも、主星です。

これは…私のラブラブ作品第三段でしたね
とはいえ…今見ればラブラブというよりほのぼの…といったところですか

真琴の一人称…かなり難しかったと記憶しています。
いまだに私の中でキャラが固まっていないのは、真琴、舞、佐祐理ですね…

今、これで私の真琴をLOTHさんに捧げたことになりますね。
次は私の…本当の意味で『私の』舞を捧げようかとおもいます。
しばしお待ちを…

長々と書いても仕方が無いですね…
このSSを見てあなたが感じたこと、それが全てです。
 
 

では…見ていただきありがとうございます。

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ささやかなコメント by LOTH

わたしのあの舞のSS、『わたしがあなたに出会うまで』の恩人である主星さんに捧げていただきました。
ご存じの方もあるでしょうが、主星さんは一時、掲示板のSS全てにコメントをするという非常に大変な、
しかしSS書きにとって大変励みになることをして下さっていたのです。
そして…エッセイにもありますように、あのSSにたった一人、最後までコメントを下さった方、それが主星さんでした。
この方がいなかったら、あのシリーズも完結することなく、またわたしもSS書きをやめていたところでした…
そんな恩人が、捧げて下さったSSです。
それも、わたしの一番好きな真琴。
捧げていただいた当時は、わたしはその舞のSSのシリーズを終えて、失意と…そして極度のスランプ中にあり、
会話形式で風物詩を書くことしかできない状態でした。
それも、真琴だけしか書けなくて…舞でそんな目に合って、あゆも同じくコメントレスだったから…
そんな中、それでも最後の意地を張って「真琴書き」「ほのぼの書き」と自称していたのですが、
そんなわたしに真琴の、ほのぼのでラブラブな話を書いて、主星さんが捧げて下さいました。
本当にうれしかったのを覚えています。しかも、この方らしい、雰囲気のあるSS…
だから、わたしも後にこの方に、初めて人にSSを捧げるという行為を行ったのです。
あの舞の、そしてこのSSのお礼として。

その後、種々の事情で掲示板を一時引退なさっていたため、収録が遅れましたが、この度いただけました。
読み返すと、あの当時の辛い、悲しい、わびしい…でも、うれしかった気持ちが蘇ってきます。
本当に、感謝という言葉では言い足りない、そんな…気持ちです。 inserted by FC2 system