Emergency!! (にんぎょひめの娘たち-Serious)


真琴系SS

実感ほのコメと呼んでください(苦笑)

奥さんと子供と赤ちゃんわが家に帰還記念に復活!!
…のはずが、緊急企画でシリアス!(核爆)

シリーズ:にんぎょひめの娘たち

では、どうぞっ

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前置き

この物語はフィクションです。
Kanonの登場人物以外の名前、および物語内の出来事に関して
現実の何かに似ている、あるいは髣髴とさせる事物があったとしても
それは偶然の一致です。
ええ、そうですともっ(涙)

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Emergency!! (にんぎょひめの娘たち-Serious)
 

「…ふう。」
オレはため息をつきながら、コンピュータのスイッチを入れた。
夕ご飯を食べて、風呂にも入った。
もう夜の11時を過ぎようとしている…
「…ふぎゃ〜〜〜〜」
…なんで紗梨は寝ないかな…
まだペースが掴めないと言うか、どうも紗梨は宵っ張りで困る。
というか、抱っこしていると眠っていくのだが、布団に置くと起きるのだ。
そして、そんなこんなでぐずぐずしていると…
「…祐一ぃ…」
「…またか…」
真琴の声に、オレはデスクから立ち上がって寝室を覗いた。
「…気にせず寝てろ、真美。」
「…やだ。真美、紗梨ちゃんのお世話するのっ」
「……真美…」
紗梨を抱えてため息をつく真琴。
妙にお姉ちゃん意識の強い真美は、明日も幼稚園だと言うのに紗梨が泣くと起き出して、世話をすると言って聞きやしない。
「…パパが横で寝てやるから、早く寝ろ。」
「あぅー」
「…寝ない子には、明日、お菓子なしだ。」
「…わかったぁ…」
しぶしぶ、布団にもぐりこむ真美。
「…祐一、お願いね…」
「…おう。」
真琴は紗梨を抱いて、隣のリビングに出ていった。
なぜか紗梨は明るくないと寝にくいらしい…
「…ねえ、パパ…」
「…いいから目、つぶれ」
「…あぅー」
布団から顔を出した真美を、オレは布団に押し込む。
真美は目をつぶりながら
「真美、パパだ〜い好き」
「…パパもな。だから、寝ろ。」
「…うん。」
真美は布団から顔を出すと、寝る体制に入った。
…この調子で眠ってくれればいいんだが…
こんな感じでずっと、オレの睡眠時間は減っていく…
…いや、本当のところ、そのせいじゃなかったりする。
実は最近、ゲームに嵌まっていて…KaONEというアドベンチャーゲームなのだが…これが結構面白くて、毎日数時間、もうずいぶん前からやっているのだ。
今日もやろうと思ったところに、これだから…
…もちろん、真琴はあんまりいい顔はしてない。自分が一生懸命紗梨を寝かそうとしている横で、オレがゲームをしているのは…
『…何か、すんごく腹がたつのっ!』
などとつい最近怒られたので、なるべくこうして真美を寝かせたりしているわけで…
…しかし、今日ももうこんな時間。これじゃ遊ぶ暇もないぞ…
思いながら、真美の顔を見る。
「……真美?」
声をかけてみたが…どうやらもう眠ったらしく、寝息しか聞こえなかった。
「…寝たか…」
オレはそっと真美の隣から起き上がった。
そして、そっとリビングを抜け、書斎のコンピューターに戻る。
よしよし、ゲーム開始。
ん……
……はぅ。
そうなのよ、この子がさぁ…死んじゃうんだよね…
…うう、ここで分岐なんだよ…で…
「…ふぎゃ〜〜〜」
…まだ寝てないのか、紗梨は。
ま、真琴が寝かせてるから…
…おっと、このセリフが…
「…ふぅぎゃああああああ」
…何か、声、大きくないか?うーむ…
でも、今一番いいとこだし…もうちょっとしたら見に行って…
…お、ここ、ここ。ここからが…
「うぎゃああああああ」
…ん?
何だか、異常に泣き声が近いような…
「……祐一ぃぃぃぃ?」
「……え゛」
怒りのこもった声に、オレは振り返った…
…そこには、泣いている紗梨を抱えている真琴と、その紗梨を触ろうとぴょんぴょん飛び跳ねている真美の姿があった…
「…祐一ぃ…家族とゲームとどっちが大事なのよっ!!」
 

某月某日

相沢祐一
相沢真琴
離婚の危機に直面する…

「…知らない!!ゲームしたいんなら…離婚よっ!」
「違う、違うって…」
「なにが違うのよぅ!あたしが毎日、こんなに大変なのに、それを放ってゲーム、ゲーム…そんなにゲームがいいなら、ゲームと結婚しなさいよぅ!」
「そうだそうだ〜〜〜、パパ、ゲームと結婚しろ〜〜」
「…真美、お前はともかく寝ろ。」
「あぅ〜…いや…」
「はぐらかさないでよっ!祐一っ!ゲームを取るか、家族を取るか…決めなさいよっ!!」
「も、もちろん、家族だっ!!!」
「ホントにっ?」
「もちろん…」
「…ゲーム?」
「うん…って、余計なこと言うな、真美っ!!!」
「やっぱり…祐一、離婚よっ!!!」
「違うんだったら…」

そんなこんなの修羅場の果て、オレのゲームできる時間は、真美と紗梨が完全に眠ってから、最長一時間と決まったのだった…

<to be continued>

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…筆者です。
「仕切り屋・美汐です。」
………
「…例のセリフを言わないのですか?これは実感ほのコメであって、実話じゃないっていう…」
…言えるかっ!あまりに空々しくて(号泣)
「…身を削ったネタでしたね…」
…(涙)(涙)(涙)(涙)(涙)(涙)(涙)(涙)(涙)(涙)

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